学問の神様と言えば、菅原道真(すがわらのみちざね)公、、、。
道真公と言えば、太宰府天満宮、、、。
普通は、こういう連想になるんでしょうが、、、
今回は、太宰府天満宮ではなく、天満宮からほど近いところにあり、道真公にまつわる伝説も多い山『天拝山』の話です。
「学問の神様」菅原道真公の縁(ゆかり)のある山であり、また、「開運の道」という縁起の良い登山道もあることから、休日などは、車でふらっと訪れては、気分転換に登っています。
私の足で、30分ほどで登れる山です。
太宰府天満宮、二日市温泉からも近い!!
『天拝山』は、福岡県筑紫野市にある山で、標高が約260mしかない低い山です。
▼写真中央の山が『天拝山』です。靄(もや)がかかっていて、神々しい!天気のせいですが、、、。
菅原道真公に縁(ゆかり)のある山ということもあり、道真公を祭った太宰府天満宮からも比較的近いところにあります。
休日には、老若男女、結構多くの人が登っています。
また、夏であれば、短パン、Tシャツで登っている人も見かけます。
とにかく、参道が整備され、軽装で、気軽に登れる山なので、特に登山用の装備などは必要ありません。
30分ほどで山頂まで登れます、、、、、、※個人差があります
タオルにお茶持参でOKです。
【位置関係】
天拝山の麓にあり、登山口である「天拝山歴史自然公園」までは、
JR二日市駅から徒歩30分ほど
西鉄電車・紫駅からも徒歩30分ほど
です。
◆太宰府天満宮からも近い
太宰府天満宮から天拝山の登山口となる「天拝歴史自然公園」までは、距離が6km~7km、車で約16分ほどです。
ウオーキングをされる方、散策が趣味の方は、太宰府天満宮まで、西鉄電車を利用し、お参りしたのち、天拝自然公園まで歩き、天拝山に登るという楽しみ方もあります、、、実践者談。
◆麓にある温泉・・・二日市温泉で汗と疲れをスッキリ!◆
天拝山の麓には、二日市温泉がありますので、太宰府天満宮でお参りしたのち、西鉄電車で紫駅まで移動して天拝山に登り、二日市温泉で汗を洗い流すというのも良いかもしれません。
ちなみに二日市温泉には、『御前湯』と『博多湯』という2件の浴場があります。
『御前湯』は、筑紫野市のホームページにも記載されており、入湯料は、
大人250円、子ども130円
休憩室利用料(入湯料含む)の場合 大人550円、子ども280円
※2016.10.23 現在の料金
というリーズナブルな料金でで温泉に入れますので、おススメです。
また、『博多湯』は、万延元年創業、源泉かけ流しがウリの温泉のようです、、、参考まで、、。
まずは、天拝山に関する簡単な情報をウィキペディからどうぞ。
天拝山(てんぱいざん)は、福岡県筑紫野市にある標高257.4mの山である。その名は、大宰府に流刑された菅原道真が自らの無実を訴えるべく幾度も登頂し天を拝したという伝記に由来する。古名は天判山(てんぱんざん)。昔はススキだけで木が無かったが、黒田長政の家来である、小河内蔵充が郡司となったときに植樹し、全山を樹木に覆われる山にしたという。
※松本清張の小説「夜光の階段」に殺人現場として同山の名前が登場している。
◆『天拝山』の名前の由来と『学問の神様』の伝説◆
菅原道真公の伝説には、諸説ありますが、数ある歴史の資料の中から主な内容を要約すると、、、
=左遷と名前の由来=
菅原道真公は、中流貴族の出身でしたが、大変優秀な人だったようで、時の、宇多天皇に重用され、政権のナンバー2である右大臣まで上り詰めました。
しかし、そのスピード出世を妬んだり、実権を握りたい人々(主に藤原時平)から妬まれ、讒言(ざんげん)により京都から太宰府に左遷されてしまいました。
※讒言とは・・・事実を曲げたり、ありもしない事柄を作り上げたりして、その人のことを目上の人に悪く言うこと。(コトバンク)
※左遷については、宇多天皇と、次の天皇、醍醐天皇との政権争いに巻き込まれた、、、等諸説があるようです。
太宰府に流された道真公は、お寺に謫居(たっきょ)される身となりましたが、この間、身を寄せていたお寺らかほど近い山(『天拝山』)に百日間登り続け、その山頂付近から、天を仰ぎ拝みつつ、自らの無実を訴え、皇室の御安泰と国民の平和を祈られました。
このことから、「天を拝みし山」という名「天拝山」と呼ばれるようになったということです。
※天を拝んだ理由には諸説あるようです。
道真公は、太宰府に左遷された後も、京都のことを思いながら、僅か2年(3年という説も)でこの世を去りました。
=異変=
ところが、菅原道真公が亡くなった後、京都では、道真公と対立していた人達に異変が起こるようになります。
まず、菅原道真の左遷を企てたとされる藤原時平が30歳の若さで病死します。
その後、時平の息子も急死。
道真の左遷を企てた者たちが会議していた清涼殿には落雷があり、それを目の当たりにした醍醐天皇(道真公を重用した宇多天皇の次の天皇)も病床に臥せると三か月後に死去。
菅原道真を陥れたとされる者たちが、次々に落雷や病で亡くなるのを見た朝廷は混乱に陥りました。
=天神様=
こうした災いは、菅原道真公の怨霊の仕業に違いない、、、道真公の祟りを鎮めるためには、無罪を晴らし、神社に祭るしかないということになりました。
また、雷を落とすということは雷神様の仕業、つまり天神なのでないか、、、という当時の人々の考えで、道真公は「天神」として天満宮に祭られることになりました。
時が過ぎ、祟りや災害の記憶が遠のいていくと、、、菅原道真公の本来の人物像である「学問に秀でた人」という側面がクローズアップされるようになり、現在では「学問の神様」と呼ばれるようになったそうです。
=福岡市中央区天神との関係=
福岡市の繁華街、天神という地名も、実は、菅原道真公に由来するものです。
「天満宮」は道真公を祀る神社のこといいますが、福岡市中央区天神には、『水鏡天満宮』という神社があります。
天神という地名は、この『水鏡天満宮』からとったものと言われています。
『水鏡天満宮』の名前の由来、何故、水鏡と言うかについても、少し悲しい話があるようですが、これについては、また後日、、、。
簡単に、コースを紹介します。
▼駐車場が整備されていますが、駐車できる台数は少ない、、、県道から駐車場に至る道が広いので路駐も多いです。
▼綺麗な公園がスタート地点・・・しっかりと整備、手入れされた公園で、とても気持ちがよい
直線の石畳を100メートルほど歩くと、そこが登山道への出発点となっています。
▼いよいよ登ります、、、が、暫くは緩やかな道が続きます。
▼歩きやすく、また、縁起が良いので『開運の道』を歩きます。
登山口に、案内図が設置されています。
▼大半の方が、軽装で登っています。
▼8合目までは、比較的広く緩やかな山道で、整備されているので歩きやすい。
コースは、いくつかあります。この道をまっすぐ行ってもいいですし、左に曲がってもOKデス。
▼綺麗に整備された、比較的なだらかな道をのんびりと登っていきます。
樹木に覆われているので、夏でも比較的涼しく、さわやかな感じがします。
▼道の途中には、歌碑が10カ所(起点、1合目~9合目)設置されています。
▼中腹にある神社、『荒穂神社』
説明書きには、「一説には、ニニギノミコトを祭神とするが、本来は五十猛神とする」等と書かれていましたが、神様の歴史はよくわかりません。とにかく、歴史のある神社のようです。
▼荒穂神社を過ぎると、いよいよ急な登りになります。
ここからは、階段が続き、300段以上ある階段を登っていきます。
▼写真では、分かりづらいですが、勾配が少しきつくなります。
▼頂上が見えてきました。
▼頂上の『天拝神社』に到着!右手の白い建造物は展望台です。
筑紫野市、太宰府市を始め、福岡市や博多湾まで、素晴らしい景色が一望できます。
▼約30分ほど登るだけで、こんな素晴らしい景色が一望できます。
ちなみに、真ん中付近やや左の小高い山は、志賀島です。
▼標高約830mの『宝満山』が真正面にそびえます。
福岡には、太宰府天満宮や天拝山の他にも、菅原道真公にまつわる場所があります。
今後また機会があれば記事にしたいと思っています。
今回は、観光案内のような記事になりましたが、太宰府観光、登山、温泉とセットで楽しめるコースです。
半日あれば、十分楽しめますので、お時間のある時に是非試してみてください。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。